引退ご報告

わたくし竹之上次男は、2022年1月31日をもちまして(有)ダート・プロダクションを退職し、兵庫県競馬(園田・姫路)の実況を引退することを報告させていただきます。

在職中は多くの皆さまにお世話になり、多大なるご支援をいただいたことを心より感謝し、厚く御礼申し上げます。

辞める理由

どうして辞めることになったのか。

平たく言えば、世の中のおかしなことに気付き、おかしいと思うことを発信し続けていたら、遂には失職してしまったってわけです(๑´ڡ`๑)テヘペロ

2020年の後半あたりからコロナ関連のことをぼんやりと発信し、昨年からは具体的に発信(Twitterが中心)するようにしていました。

すると、それが気に入らない人たちからたくさんの批判的な意見がリプだけではなく、競馬組合宛にも多く寄せられました。

ちなみに、競馬組合が掲げる感染症対策とは違う主張を繰り返してはいましたが、直接的に競馬場を批判などしていません。

競馬組合のルールは尊重していました。競馬場というのは生活必需品を買い求めるところではない。生活維持のためにどうしても必要な場所ではないのですから、利用者はそのルールに従うべきだろうと。

その禁を破ってノーマスクでの入場を促すように喧伝していたわけではありません。ましてや、マイクを使い放送中に持論を展開したわけでもありませんでした。

それでも一部のファンから「先生に言い付けてやる!」的にドシドシ批判的な意見が送られて来たのです。

昨年の8月、それらの意見をまとめたものを競馬組合から渡されたあと、事態の鎮静化を求められ、以下のようなツイートを発信するに至りました。

翌週には、出勤停止(競馬開催日3日間)という制裁のようなものも受けました。

この結果、それ以降は苦情は届いていません。鎮静化は成功したのだと思います。

ところが、最終的には職を辞するに至ったのです。

責任を取る形で辞めたわけではありません。もとより、責任を取る必要がありませんから。

だったらなぜ?

感染症対策への基本姿勢

ぼく自身、普段マスクは一切しない。それには理由がある。

この記事が基本的なマスクに対する考え方。

その中でも貼付しているツイートがコレ↓↓

https://twitter.com/tsuguo_sonoda/status/1375288478800388106

人間の鼻の機能は凄まじい能力があることを知った。知っていながら、その機能を活かさないのはもったいないということです。

つまり、人間生来の機能を発揮させるために、マスクをしないのが一番の感染症対策であるということ。

他人から見れば感染症対策を軽視しているように思われがちですが、軽視どころか自身の防御機能を最重要視して、バッチリ対策をしているのです。

それでも一応、競馬場はファンに対してマスクを求めているので、ファンエリアに行くときはマスクをします。

また、騎手や調教師らに取材をするときもマスクをします。

それ以外はしないことが多かったのですが、実はマスクをしていないことを、密告する存在が何人もいたのです。ごく身近にも…。

正直参りました。マスク警察がそんなにいたなんて…(~_~;)

そして、決定的なことが起こったのです。それは2021年12月22日のことでした。

人権無視のマスク警察

その日は普段の車通勤ではなく、電車通勤でした。当然マスクをしていないわけで、そのまま駅の売店で買い物をしていました。

全く気付かなかったことなのですが、その光景をある競馬組合の職員が見ていたのです。そしてそれを競馬場に報告していました。

さらに弊社の上司にも伝わり、注意を受けることに…。

いや、競馬場の外ですよ!罪を犯したわけでもないのに、そんなもん人権侵害ですやん!!と言っても誰も取り合ってくれませんでした。

それにしても、ここまで兵庫県競馬組合が個人を監視するっていかがなものか…。

いま世の中で起こっている騒動の多くは、感染症の問題というより、人権問題だという考えを持って欲しい。

それを見過ごしたり、加担したりすると、回り回って自分の首を締めることになると気付いて欲しい。

いや、もうすでにあなたの首に手がかかっているのですよ!

そもそも、健康な人から何がうつると思っているのだろう。こんなマインドの人たちの行動に、さすがに呆れてしまった…。

他にも呆れるようなことが、競馬組合の幹部やごく身近な人間からも、もたらされた。ホンマにうんざりした。

もとより辞める覚悟はできていましたが、この件が決定打になった。正直、やってらんねぇなと。

事なかれ主義と見て見ぬふり

『事なかれ主義』や『見て見ぬふり』をすることは、これまで世間では痛烈な批判対象だったように思います。

ところが今の世の中はどうでしょうか。

強制されもしないマスクを人の目を気にして着用し、矛盾する感染症対策を見て見ぬふりしている。あろうことか、それは日本人の民度の高さだと言って美化さえする。

あのとき批判していた人たち、その勢いはどこに行ったんスか!?

おかしいものはおかしいって言うんじゃないんスか!?

それを言ったら批判される世の中ってどうなんスか!?

一競馬実況アナウンサーがおかしいと発信して何が悪いのか。

言論や表現の自由ってあったと思うのですが、いまの日本にはないってことでしょうか。

それでも、黙っていれば良かったのかも知れない。

従っているふりだけをしていれば良かったのかも知れない。

でもね、それができなかったのです。事なかれでいられなかった。見て見ぬふりができなかったのです。

正義感という立派なものではなく、自分自身のためにできなかった。世間の風潮に合わせて流されることを、どうしても受け入れられなかった…。

ただ、それだけなのです。

一人ひとりの声が世の中を変える

「ひとりが声を上げても世の中は変わらない」とよく言われました。

でもね、そう思っている人は、統制する側にそう思わされているだけ。

コントロールする側からすれば、自由に動き回り他にも影響を与えるような者がいては、制御不能に陥る可能性があるから釘を刺す。

また「政治しか世の中を変えられない」と思っている人は、政治家にそう思わされているだけ。

記憶に新しいところで、一人ひとりの行動が大きく世の中を変えたことがありましたよね。

恐らく、皆さんも実感しているはず。

そう、日本人のほとんどが着けているマスクです。

海外では強制、義務化されている国や地域がありましたが、日本は要請であくまでお願い止まり。

義務ではないと分かっていながらも、それぞれがマスクをして、大きな社会変革を巻き起こしたのです。

また、ぼくを叩いた人たち、5chで騒いで抗議文を送りつけてきた人たちは、その意見が通ったじゃないですか!

気に入らない実況アナウンサーを競馬場から排除できたじゃないですか!

それぞれが声を上げ、行動を起こしたからこそ変革をもたらしたのですよ。

だから声を上げることには意味がある。

これはしっかりと覚えておいて欲しい。世の中の常識とされてきたものが覆されるとき、それは人知れず地道な呼びかけ、活動をされてきた人たちのお陰だということを。

見て見ぬふりをして、のほほんと生きている人たちは、そうした人たちの努力があればこそ、のほほんとできるのだ。

例えば、マスクを外したいと思っている人は、のちにその思いが叶うときが来るでしょう。でもそれは以前からも、そしていまも「マスクを外そう」と呼びかけ、活動している人たちのお陰なのですよ。

思えば、ぼくはずっとのほほんと生きてたなぁ…と反省…。

それぞれが動き出すとき

もし、マスクの有効性に疑問を感じているのなら、マスクを外して買い物に行くだけでも立派な活動。ただ、もうすっかりマスク生活が染みついている人には、なかなか外す勇気は湧かないことでしょう。そんな人は、呼びかけや活動をしている人たちの思いに賛意を示すだけでも、活動になると思う。

世情は変わりつつある。煽り側だった芸能人たちも声を上げ始めている(以前から声を上げている人もいる)。

専門家たちもこれまでの間違っていた見解を謝罪することなく、少しずつ意見を変えて卑怯にも帰り支度をしているように見える。

いまこそ、これまでは疑問に感じながらもためらわれていた「いいね」や「リツイート」を押して欲しい。それがあなたのタイムラインに流れることで小さな波紋が生まれ、やがて大きな波になり、遂には世の正常化へのうねりとなるのです。

Special Thanks

24年にわたって携わってきた競馬の世界。様々な経験をさせてもらい、多くの人たちと関わりを持たせていただいたことは、ぼくにとってかけがえのない財産です。

心より感謝を申し上げます。

兵庫県競馬(園田・姫路)は、JRAしか知らなかったぼくにいろんな目覚めを与えてくれました。

多くの関係者の皆さまにもお世話になりましたが、楽しかったことしか思い起こすことができません。大好きな競馬の世界に飛び込み、それを受け入れてくださった方々のお陰で本当に楽しい24年間でした。

中でも弊社代表であり、師匠である競馬実況界のレジェンド吉田勝彦には、感謝しきれぬ思いです。こんな不束者を拾っていただき、なんとか半人前に育てていただきました。ありがとうございます。

また、支えてくださったファンの皆さま、特にどんな局面でも、親戚かと思わせるほどアツくご支援いただいた方もいらっしゃいます。そんな方々は、ぼくにとって、まさに心の支えでした。本当にありがとうございます。

51歳で無職になるわけですが、なぜか明るい未来しか想像できない♪

無理やりポジティブに考えているのではなく、重しが取れて身体が軽くなった感じがするほどの気分。

この騒動の中で、同じ価値観を持った人たちとも多く出会えたし、これからさらにそういう人たちとの出会いも待っているはず。それだけを考えてもワクワクする。

何より打ちひしがれるようなら、しがみついてでも競馬の実況を辞めなかった。だから次へ向かう。

今後は別の道を歩んで行くことになりますが、心で繋がった方たちとは、引き続きお付き合いができればと思っています。これからもよろしくお願いします。

では、またいつの日かどこかでお会いしましょう♪

2022年1月31日 竹之上次男

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です